Vol.3
3 May 1996

中国人恐るべし アリューシャ国立公園での出来事

 社会経済調査に来ている専門家がキリンを見たいと言うので、日曜日にアリューシャ国立公園へ案内した時のことです。アリューシャ国立公園は自分で車を運転してモシから1時間くらいの距離にありますから、一人でも時々出かけているサファリパークです。

バッファロー
 これがバッファローです。にらまれると結構恐いです。ンゴロンゴロで撮った物で写っている個体は記事とは関係ありません。

 点在する湖の周りを一周する一方通行の道路がありますが、この道を2/3ほど周った所で、バッファロー(アフリカ水牛)の群れに道を塞がれてしまいました。

 車に乗っている人にとってライオンなんかは恐くありませんが、怒ると闘牛の牛みたいに向かってくるバッファローは、サファリのドライバーなどにも最も恐れられている動物です。

 さて困った、と様子を見ていると、後ろから東洋人を満載した日産パトロールがやって来ました。中にいたのは中国人でした。

 僕が「バッファローがいて前に行けない。引き返そう。」と言うと、車を脇に寄せ、僕の車を下がらせた上で、「大丈夫。ついて来い!」と言ってバッファローの群れの中へ突っ込んで行ってしまいました。

 「ゲゲッ!」と驚いていると、まさか突っ込んで来られるとは思っていなかったのかバッファローの群れが散り散りになり、まんまと通り抜けてしまったではありませんか。僕も慌てふためいているバッファローの群れが、再度道路を横切って走り去るのを慎重に確認してから(まともにぶつかったら車が壊れる)、後に続きました。

 道一杯いるでかいバッファロー(体重800kgにもなります)の群れに突っ込んで行くなんて、うーん、中国人おそるべし。でもひょっとしたら中国の南部にもいるおとなしいアジア水牛(フィリピンなどにもよくいるカラバオですね)に外見が似ているので、バッファローの怖さを知らなかっただけなのかもしれませんが。

 アリューシャ国立公園はこちら

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