Vol.16
2 December 1997

John Denverに捧ぐ

 今年はいつに無く有名人の死が続いたようです。僕にとってショックだったのは、ダイアナでもマザーテレサでもなく、先日飛行機事故で亡くなったジョン・デンバーでした。

 タンザナイトで音楽の話題を書くのは多分二度目ですが、「一番好きな歌手は?」と聞かれたら、今でも文句無しにジョン・デンバーです。でも最近の曲なんか全然知りません。「カントリーロード」なんかは、すでにスタンダード・ナンバーと化していると言った方が良いでしょう。音楽シーンでは多分過去の人で、最近は環境問題への関わりを深めていた、と聞いています。

 高校2年生の時にアメリカに行きました。その時流行していたのが「太陽を背に受けて」でした。アメリカ人にこの曲を教えてもらった僕は、サンフランシスコのレコード店でジョン・デンバーのヒット曲集を手に入れました。

 日本に持って帰って聞いてみても、最初はなんだかぴんと来ません。どちらかと言えば単調なコード進行、平易な歌詞。バンジョーなどの楽器の音は新鮮でしたが、「思ったより退屈だなあ」と言うのが最初の印象でした。でもなぜか飽きる事もなく聞いている内にジョン・デンバーの人柄がとても良く出ているのがだんだん分かってきました。

 僕がアメリカに行った前年にチューリップの「心の旅」が大ヒットしました。この歌の主人公は「明日の今ごろは僕は汽車の中」と、汽車に乗って恋人に別れを告げます。ジョン・デンバーの曲に「Leaving on a Jet Plane」というのがあります。こちらはタイトルにあるように、ジェット機に乗って別れを告げます。「アメリカって、凄いなあ」と、馬鹿な所で感心していました。あの頃から思えば地球が狭くなったのか、僕も「Leaving on a jet plane」を何度も何度も繰り返してしまい、感慨深いものがあります。

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