Vol.9
15 January 1997

バナナはいかが?

僕の庭 今住んでいる家の庭には果樹が何本も植わっています。以前にマエンベ・ンゴンゴを紹介しましたが、その他にマンゴーやグアバ、オレンジ、バナナ、パパイアがあります。

 グアバは木が小さくまだ数個しかなりません。オレンジも僕が植えましたから、まだ当分実はなりません。パパイアは年中なるし、数本の木で完全に自給ができています。それほど大した味の品種ではないですが、それなりに食べられます。マンゴーの木は3本ありますが、実をつけているのはその内の2本です。マンゴーは季節のもので、モシのあたりでは12月から2月頃がシーズンです。家のマンゴーもぼちぼち採れはじめた所で、シーズン中は買わなくても済むと思います。

 バナナは庭のあちこちに植えられています。種の無いバナナがどうやって増えるのか念のために書いておきますと、バナナは根元から次々に新しい株を出し、それを植えかえることによって増やすことができます。一度実のなった株はそれでおしまいです。一体庭に何本あるのか知りませんが、現在実をつけているものは3本くらいあるようです。

 チャガ族や、童謡に出て来るさっちゃんならずとも、ほとんどの人はバナナを好きだと思いますし、僕もよく食べています。でもバナナはパパイアみたいに次々にはなってくれませんから普段は買っています。僕が買うのは生で食べる種類、いわゆるモンキーバナナに似ていますが、一回り大きなものです。もちろんタンザニアでは100g いくら、なんていうけちな値段の付け方はしてありません。一房が単位です。

 さてバナナ、年末年始の休暇の数日前、町の市場で一房買いました。帰ってきて「買ったはいいけど旅行に出る前に食べきれるかな?」と考えていると庭師のジョセフが、「サー、バナナ。」「えっ、バナナ?!」

 そう庭の一本がちょうど収穫の時期を迎えたのでした。バナナの木1本分と言えば1房どころの騒ぎではありません。「えーっこんな時に!おまえ食え。」「おらいらね。」「じゃあフェリスタおばさん。」「私もこんなにいらない。」

 バナナは忘れた頃になってくる。今回はまたタイミングの悪かったこと。結局近所の人にも配ってさばききりました。

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