Vol.18
15 March 1998

アムステルダムでの失敗

 実を言うと成田からキリマンジャロ空港へ戻ってくる経由地のアムステルダムで失敗をやらかしてしまいました。飛行機の出発が朝10時過ぎ頃だったので、前日泊めてもらった友人宅から早目に出て、8時にアムステルダムの駅に行きました。ここから空港駅までは約15分の距離なのです。案内を見て14番線からの発車であることを確かめ、ホームへ。停まっていた列車に乗り込みました。

 やがてドアが閉まり、電車が動き出しました。「!!!!!」でも反対方向へ行くんです。切符の検査に来た車掌さんに聞いてみると「空港行きは反対側ホームの電車だよ。次の駅はアムスポートだからそこから引き返しなさい。」僕が乗ってしまったのは14番線ではなく13番線の電車だったんです。

 「まあまだ時間もあるし、次の駅でアムステルダムに引き返そう。」と思っていると列車はぐんぐんスピードを上げ、次の駅を通過してしまうではないですか。それどころかその次も、次の次も。だんだん青くなってきました。30分経っても停車駅に着きません。僕がそわそわしているのがわかったのか通路を挟んだ反対側に座っていた女の子が「多分後10分くらいよ」と教えてくれました。そう、この列車、Intercity と呼ばれる急行列車だったんです。

 やがてアムスポートの駅着。8時40分。アムステルダムまで40分、そこから空港まで15分、ということは、10時過ぎの飛行機にはぎりぎりです。電車がすぐに無くてはアウトです。

 ホームに出ると、近くに座っていた男性が僕と車掌さんとのやり取りを聞いていたのでしょう、「あの橋を渡って向こう側のホームに行きなさい。列車は15分間隔だよ。」と教えてくれました。親切が身に染みます。そのホームに列車が止まっているのが見えたのでとりあえずダッシュ!列車にたどり着き、その辺の人に聞いてみると「いやこの列車はアムステルダムには行かないよ。」時刻表を見つけて確認すると9時丁度発の列車が空港に停車することになっています。

 腹をくくり、ホームの売店で買ったコーヒーとスナックで朝ご飯。9時発の列車に乗る時も近くの人に確認して乗車。10分後に検札の人が来ました。切符を見てけげんそうな顔をする彼に「いやー、ホームを間違えちゃいました。」それで加算料金を取らずに見逃してくれました。

 「空港駅は何時着ですか?」計算から10時丁度くらいを予想していたら、「9時40分くらいです。」えっ! too good to be true! この20分の差は大きい。この列車はアムステルダムの駅を通過せず、近道を通って空港方面に向かう列車だったんです。もしそうでなかったら・・・。皆さん、お乗り間違いの無いように。

 さて空港に着いてチェックイン・カウンターに行きます。こうなるともう余裕です。僕はKLM オランダ航空のご愛用者カードも持っているので、直前のチェックインでも大丈夫のはずです。

 でも応対してくれた若い男性は訓練生らしく、仕事が遅い!後ろで見ているシニアな女性職員にいちいち全部尋ねながらやっています。免税店に飛び込んでイクラとオランダ名物のニシンを買おう、と思っていたのですが、これでそんな時間は無くなりました。

 さらに最後に彼が言った言葉がふるっています。「飛行機がオーバーブッキングされていまして、お客様のお席があるかどうかは搭乗口でないとわかりません。」おいおい。「僕はシルバーカードを持っているお得意さんだよ。このカードを持っている人は優先されるんじゃないのかい?」と、自分の仕事を良く分かっていない新入り君に少しだけ嫌味を言っておいてから搭乗口に向かいます。

 まあすでに搭乗が始まっているような時間にチェックインしている僕も悪いのですが。タンザニアに無事帰ってきているということは、席があった、ということなんですが、席があるのがどうしてチェックインの時にわからないのか「???」です。キリン印のタンザニア航空ならともかく、天下のKLMオランダ航空ですからねえ。

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