Vol.16
2 December 1997

ナイロビフライ再び

 11月最初の日曜日、朝起きてみると夜間の雨で、二階のベランダに置いたバケツには樋から漏れた水がいっぱいに溜まっています(なぜバケツがおいてあるかは No.15 を参照)。顔も洗わず寝ぼけまなこで意識ももうろうとしたまま、「トイレを流すためにバケツを部屋の中に入れておこう…」と、ベランダに出て、バケツに手をかけようとした瞬間、本能がチカチカと危険信号を発しました。

Nairobi Fly 大分前にナイロビ・フライと言う、小さいけれど恐ろしい毒を持った虫がいることを書きました。そのナイロビ・フライが10匹あまりもバケツに付いていたのです。

 危ない所で、もしうっかり握り潰そうものなら、手がただれてしまう所でした。毒虫の方もちゃんと赤と黒、という寝ぼけていても本能が働くようなどぎつい配色になっているのも、自然の摂理、うまくできているものです。

 でもこの虫達にうろうろされたのでは危険でしょうがありませんし、第一バケツが持てなくてはトイレが流せません(別にバケツの水にこだわらなくてもいいんだけど)。というわけで退治することにし、化学兵器(殺虫剤ですね)を撒きました。ふと見上げると、2階の軒下にも数匹付いていたので、そちらにもむけてシューッ!とおみまいしました。

 そうしたら驚いたことに、板の隙間などに隠れていたナイロビ・フライが苦しくなってぞろぞろぞろぞろ出てくること出てくること。ちょうしに乗って、ベランダの端から端まで薬を撒くと、後から後から出てきて、ついには弱った奴等が軒先から頭の上にまで降ってき始めました。

 「げげっ!退却!」と一時避難して、モップを取りに走り、弱ってのた打ち回る虫達を庭へとはき落としましたが、その数、数百匹はいたと思います。この数日前から毎日2、3匹は見つけており、それが予兆だったのでしょう。

 ナイロビ・フライはどうも蛍光燈の光が好きなようで、近くに蛍光燈のある二階のベランダ周辺に集まったようです。多分雨が降った時にいっせいに羽化してくるのでしょう、この翌日にはもう数匹程度しか出てきませんでした。

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